津軽弁のネイティブスピーカーな家族の話
みなさんは「津軽弁」と言う方言をご存知でしょうか?
聞く人によっては『フランス語』に聞こえたり『宇宙語』に聞こえたりすると言われているとても不思議な言語。
少し前には「トヨタ・パッソ」のCMで仲里依紗が津軽弁を使って話題になったやつ。(あれって全国放送よね?)
私はあまり津軽弁を話せないですけど、嫁はバリバリの津軽弁スピーカーで、そんな津軽弁を毎日浴びて育っているわが子たちも例に漏れずネイティブスピーカーに育ってしまっています。
今日はそんなネイティブスピーカーな私の家族の話をしたいと思います。
訛りを直せない嫁
嫁の実家ではおじいちゃんとおばあちゃんも一緒に住んでいたこともあり、最近では「津軽弁を話せる若者は減った」と言われる青森県の津軽地方でも、むしろ津軽弁しか話せない立派なネイティブスピーカーに育ったのが嫁です。
そんな嫁と大学1年の夏休み、2人で東京ディズニーランドに行くことがありました。
私は親戚が東京に住んでることもあって、何度も東京には遊びに行ったことがありましたが、嫁にとっては初めての都会です。
田舎者丸出しで、キョロキョロと周りにそびえ立つビルを見渡しながら歩いていたのを覚えています。
そんな都会圧倒された嫁はキョロ疲れからか早速休憩したいと言うので、近くのドトールに入ることにしました。
流石に青森にもドトールは存在してたので、ここなら変に気疲れすることもなく休憩できるだろと思っていました。
「うち注文してくるよっ!」と言ったまま、まったく帰ってこない嫁。
嫌な予感。
心配になってレジに見に行くと案の定、顔を真っ赤にして何度も「ジャーマンドックとカフェ・ラテ」を繰り返しています。どうやらイントネーションが違いすぎて店員さんに通じてない様子。
代わりに私がネイティブもびっくりな発音で「ジャーメンダックッとカフェ・ラティ」と店員さんに伝えて「あっジャーマンドックとカフェラテですね!」とスマートに注文を済ませました。
席に戻ってから「メニュー指さして言えば良かったじゃん」というと「いつも注文してるから通じると思った」って。
いやあんたの訛り半端ないですからッ!
標準語っぽく話しててもイントネーションは訛りを隠し切れてないです。ゆっくり津軽弁を話しているだけです。
それにしても「カフェ・ラテ」すらまともに聞き取れないなんて都会人の耳は一体どうなってるんでしょう?不思議です。
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訛ってるわが子
そんな嫁さんに津軽弁英才教育を受けたわが子たちもメチャメチャ訛っています。
メチャメチャです。
とあるファミレスでご飯を食べていたときです。
お子様ランチの肉を食べた次女が一言「これしねぇ!」
隣の席に座っていた子供が「お母さん。あの子死ねって言ってるよ~」
子供のお母さん「気にしないの!(コソコソ声)」
違うんだよ「てめぇ死ね!」的な煽りで使ってるわけじゃないのよ。こっちの母国語では「噛み千切れない」って意味なのよ。
普段から「しねぇ」という言葉は使っているのでそれをその場で直すのも違和感がありましたのでそのままにしたけどね。
どうしたもんか。。。
訛っていない私
私の父はガチガチの津軽人ですが、母は東京育ちなので全く津軽弁が使えません。そんな母の影響で私も津軽弁に関してはスピーキングもヒアリングも不得意です。
父に関しては津軽弁にズーズー弁も混じった「ハイブリッド津軽弁」なので今でも何を言ってるのかさっぱり分かりません。
話の6割は聞き流して愛想笑いです。
こないだも父を病院に連れて行った時、受付から帰ってきて「イモ洗いってどごだば?(イモ洗いってどこにある?)」と聞かれてイモ洗いなんて病院にはねぇよとか思って何回か聞き直すと「MRI」だとわかりました。
それくらい「ハイブリッド津軽弁」は聞き取りにくいです。
都会に出張に行く機会の多い私は、都会で話すときは全く訛りが出ていない自信がありましたが、一つだけ標準語だと思って使って通じなかった言葉があります。
「しゃっこい」
これ標準語じゃないの!?良くドラマとかで使ってなかった!?
まぁ「しゃっこい」は「冷たい」って意味なんですけど、どうやら「しっこ(尿)」が出そうと思われたみたいで、トイレを案内されました。